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CAD・派遣・転職2019.08.28

フリーのCADソフトから最新3DCADまで主要CADを徹底解説!

土木・建築の設計業界から、アパレル業界、電気・機械の設計業界まで、ものづくりの世界では欠くことのできない道具となっているCADシステム。今回の記事ではCADシステムの基本から、無料で手に入る高機能CADソフトなど、気になる最新のCAD事情を徹底的に解説していきます。

CADの特徴をおさらい

製図が簡単にできる

図面を手書きで描くためには、線種を使い分ける必要があるので、一定の太さと濃さを保ちながら、線を引くスキルを身に付ける必要があります。

 

一方、CADでの作図には、以下のようなメリットがあります。

 

・線種を設定することが可能

・プリンターをセットすると、誰でも簡単に同じ線が引ける

・図面の品質にムラがなくなる

 

このように、熟練したスキルが必要ないので、初心者でもパフォーマンスを発揮できるのがCADの特徴です。

 

ミスしても容易に修正可能

手書きで図面を描く場合は、失敗すると消しゴムで線を消す事になります。もちろん、一度消すと元に戻す事もできず、紙がよれないように気を使いながら作業する必要がありました。

 

しかし、CADを使えば、「アンドゥ」と「リドゥ」を覚えることで、簡単に線を消したり、元に戻したりする事ができるので、作図作業がスピーディーで効率的です。

 

図面管理やデータ共有が簡単

CADで描かれた図面は、パソコン上で管理する事になるので、簡単にコピーする事もでき、データとしてパソコンの中に保存するので、場所も取らず、デジタルデータは劣化する事もありません。

 

また、Eメールやインターネットで簡単にデータを共有する事ができるのも、CADで図面を作成する大きなメリットと言えるでしょう。

 

2DCADとは?

DCADは各種の作図コマンドを使い、「平面図」「立面図」「断面図」「展開図」といった図面を平面的な寸法を入力して作図するCADです。操作が比較的簡単で、手書き図面と似たような要領で作図する事ができます。

 

WEB上でフリーソフトとして提供されているCADソフトも多く、データの共有がしやすい事から、個人、零細企業、中小企業から大企業に至るまで、幅広く使われています。

 

3DCADとは?

DCADは平面データに高さの情報を入力し、設計する物体を立体としてモデリングするCADソフトです。

 

設計者から建築主まで、工事に関係する人全員が視覚的に理解しやすく、完成した様子を誰でもイメージする事ができるという3DCADならではのメリットがあります。

 

また、一度3DCADでモデリングすると、任意の場所の2D図面データを取り出せるという作業場のメリットもあります。

 

そのため、作業の効率化や労働時間の短縮の利点から、採用している企業が増えていますが、3DCADは初期の導入コストが大きいので、大企業での導入事例が多い傾向がみられます。

 

3DCADを使うことができれば2DCADは必要ない?

DCADを導入すれば2DCADはいらないのかというと、実はそうではありません。

 

従業員数が100人以下のいわゆる中小企業や零細企業では、現在でも約70%の企業で2DCADが使われているのが実情とされています。

 

また、3DCADを導入してメインで使っている企業でも、2DCADと併用している企業が半数以上というデータもあり、2DCADの出番がなくなる事はまだ先のことだと言えます。

 

DCADが使われ続ける事情には、3DCADのデータは2DCADと違って互換性がなく、プロジェクトを共に遂行する関係会社とのデータ交換の際に不便という理由が挙げられます。

 

完全フリーのCADソフト一覧

Jw_cad

Jw_cad(ジェイダブリューキャド)は、日本で制作された建築系の汎用CADです。日本の建築業界において、フリーソフトの中では一番需要の多いCADソフトと言われています。

 

フリーでありながら高機能で、建築系の図面を描く時に便利な、間取り図や建具を簡単に制作できる機能や、2.5Dと呼ばれるアイソメ図を簡単に作成する機能がデフォルトで入っています。

 

無料ということで、サポートなどはありませんが、ネット上で多くの情報がユーザー同士で交換されており、万が一、トラブルが起こっても自分でWEB検索する事で解決できるのもJw_cadの利点です。

 

ユーザー数の多いCADソフトなので、関連書籍も数多く出版されており、CADを独学で習得する場合にも適しています。初心者が練習用のCADソフトを使用したい場合にも、おすすめのソフトと言えるでしょう。

 

保存できるファイルの形式は、ウィンドウズ版Jw_cadの「.jww」とDSV版の「.jwc」が使えます。また、多くのCADと互換性のある「.dxf」で保存する事も可能です。

 

Jw_cadはウィンドウズ版とDOS版がありましたが、DOS版については、現在は開発を終了しているようです。

 

現在、Macユーザー向けにJw_cad for Macが提供されているので、ウィンドウズユーザーと同じように、MacユーザーもJw_cadを利用することができます。

 

RootPro CAD 8 Free

RootPro CAD 8 Freeは、株式会社ルートプロが提供しているフリーの2DCADソフトです。

 

なお、RootPro CAD Freeには有償バージョンもあります。フリー版との違いは、カスタマイズができる事と、各ファイル変換ができる事が挙げられますが、作図機能などに違いはありません。

 

サポートなどを利用する事はできませんが、WEBサイトでチュートリアルを公開しているため、そちらを参照すれば問題解決ができるケースが多いです。

 

フリーでありながら高機能で印刷機能も搭載されており、必要十分な機能を備えたCADソフトと言えるでしょう。

 

使えるファイル形式にJw_cadの「.jww」「.jwc」形式とAutoCADのファイル形式である「.dwg」形式も含まれています。もちろん「.dxf」での保存も可能です。

 

Blender

Blenderは2D未対応の3DCGソフトでアニメーション制作などに優れています。パソコンのOSWindowsMacOSXLinuxに対応しています。

 

高機能なフリーソフトですが、現在のところは日本語には対応しておらず、ユーザーは海外に多いです。しかし、日本語の解説サイトも数多く存在しており、徐々に日本のユーザーも増えています。

 

フリーでありながら、動画の書き出しや編集にも対応しています。ただし、多機能であるものの、使いこなすには慣れが必要なソフトでもあると言えそうです。

 

SketchUp Make

SketchUpはフリーで全ての機能をつかう事ができる、シンプルでオシャレな3Dモデリングソフトです。

 

一時SketchUpGoogleが買収し、権利を持っていた事がありますが、現在はTrimble社に買収され、Trimble社から提供されているソフトです。

 

SketchUpはクラウドを使った3Dモデリングサービスで、オンライン上にデータを置くことができ、一度3Dモデルを制作すると、どこにいても様々なデバイスから制作した3Dモデルにアクセスする事ができます。

 

余計なアプリをインストールする事なく、インターネット接続のあるパソコンのWEBブラウザで3Dモデルを動かす事ができるのも、スマートでSketchUpらしい良い点です。

 

クラウドでプロジェクトチームとデータを共有し、オンライン上で仲間と共同してひとつのプロジェクトをすすめるという新しい使い方も可能です。また、スマートフォンなどのモバイルデバイスでも、SketchUpの3Dモデルを表示する事ができます。

 

フリーで10GBのクラウドストレージを使用する事ができ、データの相互運用性も高い高機能3DCADソフトです。

 

FreeCAD

FreeCADはフリーでありながら高度なカスタマイズやスクリプト操作にも対応しており、機能拡張も可能な3DCADソフトです。

 

FreeCADは機能の変更をワークベンチと呼ばれるツールセットで実行しているので、ハイエンドCADの「CATIA」や「SolidWorks」にも共通する部分の多いCADソフトとなっています。

 

ヒストリー型で作成履歴が残るので、容易にデザインを戻したりする事が可能で、パラトメリックベースで寸法を変更すると、併せて図形のかたちも変更する事ができ、アセンブリ(パーツ同士の組み立て)も使うことができます。

 

様々なファイル形式をサポートしており、互換性の高いフリーCADソフトです。

 

MyCAD Free

MyCAD Freeは建築設計から設備設計まで、様々な設計業界で使用する事ができる汎用2DCADソフトです。フリー版と有償版があります。

 

図面全体が映された画面の必要な一部分を範囲選択し、詳細を表示する事ができる「天空ウィンドウ」と呼ばれる独自機能を搭載しています。

 

建築ツールボックスという建築設計に特化したツールも搭載しており、「柱」や「壁」を簡単に作図する事ができ、建築設計では便利な「包絡処理」「開口処理」ができるツールもあります。

 

画面構成がシンプルで、直感的に操作しやすく、豊富な作図編集コマンドを使いこなせば、作図スピードをアップさせることが可能です。

 

試用期間ありのCADソフト

有料ソフトの中には、無料の試用期間を設けているソフトがあるため、その中の代表的な4つのソフトを紹介します。

 

AutoCAD(30日間無償体験)

AutoCADはオートデスクが提供する世界でNo.1のシェアを誇るCADソフトです。日本でも建築や土木の設計を始めとして、アパレル業界のパタンナーや電気や設備の設計業界など、様々なものづくりの業界で使用されているCADソフトです。

 

体験版をダウンロードするには、AutodeskID(アカウント)の作成と登録が必要で、体験版の試用期間は30日間です。

 

Vectorworks(30日間体験)

Vectorworksは、建築デザイン業界に広く普及している、照明設計やカラーを表現する事にも優れているデザイン系のCADソフトです。

 

IllustratorやPhotoshopといったAdobeの製品との連携がとりやすく、直感的な操作で、2D図面から3Dパースまでを作成する事が可能です。

 

Vectorworksは、AutoCADJw_cadとは違い、線ではなく面によって作図していくという独自の特徴を持っているCADです。

 

D、3D、プレゼンテーションなどの巧みな機能が搭載されており、表計算や3Dレンダリング機能も備えています。

 

体験版のダウンロードにはユーザー登録が必要で、体験版の試用期間は30日間となっています。

 

Revit(30日間無償体験)

RevitはAutodeskが提供する、建築に特化したAutoCADソフトです。

 

他のCADソフトとの大きな違いは、当初より「床」「壁」「窓」「柱」「扉」といった建築の作図で使われる部品があり、それをレゴブロックのように組み合わせて作図できる点です。

 

Revitを使う大きなメリットのひとつに、図面の修正作業が少なくなるということが挙げられます。

 

Revitで一箇所図面を変更すると、関連して変更になる他の修正箇所にも、自動で変更が反映されるため、図面同士の整合性が取れなくなるような事もありません。

 

また、ひとつのデータで、部品のメーカーや価格といった情報を一括して管理する事ができるのも、Revitの大きなメリットです。

 

計画段階からRevitを使用すると、画一的なものができやすい反面、ある程度企画が決まっている場合は、作業が簡略化できるメリットもあります。

 

部品をつくる手間がいるので、小さな設計事務所や個人より、大企業で導入されている事例が多いようです。体験版の試用期間は30日間です。

 

Fusion360(30 日間無償)

Fusion360はAutoCADAutodeskが提供するアニメーション系の3DCADソフトです。3Dプリンターと最も相性が良いソフトだという声もあります。

 

応力解析や振動解析といった機能を持ち、レンダリングやアニメーション機能も利用できるので、アニメーション動画を作成する事も可能です。

 

豊富なコマンドを使用し、自由度の高いモデリングをする事ができ、履歴機能があるので、修正作業を簡単におこなう事もできます。

 

レンダリングも高機能なので、写真のような画像を作ることができるほか、ダウンロードしてから30日間は無料で使用する事が可能です。

 

学生・教員優遇のCADソフト一覧

有償でサービスを提供しているCADソフトの多くは、教育機関や学生を対象として、「学生版(アカデミック版)」と呼ばれる通常ソフトとほぼ変わらないフル機能を、格安料金で提供しています。その他、フリー期間が長い場合もあります。

 

これらのプランは、一部の教育機関や教育機関に所属する学生や教職員だけが購入する事ができるプランなので、アカデミック版を一般の方が登録購入する事ができない点は留意しておきましょう。

 

AutoCAD(EDUCATION COMMUNITY)

業界を問わず、世界的に普及しているシェアNo.1のCADソフトAutoCADのアカデミック版です。アカデミック版でもAutodeskIDの作成と登録が必要です。

 

機能は有償版と同じものを使う事が出来ますが、タイトルバーに「アカデミック版」の文字が入ります。フリーで使用できる期間は3年間です。

 

Fusion 360(Education Community)

AutoCADでお馴染みのAutodeskが提供する、アニメーション系3DCADソフト、「Fusion360」のアカデミック版です。

 

他のAutodeskの無料の試用期間を使う場合と同じく、AutodeskIDの作成と登録が必要です。フリーで使用できる期間は3年間です。

 

Vectorworks 学生単年度版

デザイン系建築汎用CADソフト「Vectorworks」もアカデミック版を提供しています。ユーザー登録が必要で、試用期間は13ヶ月となっています。

 

ARCHICAD学生版

ARCHICADはハンガリーの、グラフィソフトジャパンで販売している建築系3DCADです。

 

ARCHICADはBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を採用しているCADであり、設計当初から3Dでモデリングをおこない、2D図面は3Dモデルから出力する事になります。

 

コストや材質といった設計に必要なデータも3Dモデルに組み込まれている為、設計当初から多角的な視点で建築物を計画する事が可能です。

 

ARCHICADのアカデミック版を使うには、ユーザー登録が必要で、試用期間は一年間(2年までの更新により延長可能)となります。

 

CADソフトは「相性」が大切

CADソフトには今回紹介した以外にも沢山の種類があり、記事の中で紹介できたのは、数あるCADソフトの中のごく一部に過ぎません。

 

CADを仕事で使う方なら、「数あるCADソフトの中で、最高のCADソフトはいったい何だろうか?」という事を考えた事があるかもしれませんが、CADソフトは種類によって強みが違います。

 

「図面を描く作業スピードを極めるのに適したCAD

「デザイン性に優れカラーを使った図面を生み出すのに適したCAD

「データの互換性に優れ、他のCADとの架け橋になれるCAD

 

など、一口にCADと言っても、それぞれの特性があるのです。

 

そのため、CADソフトと使用する人との間には相性があり、使用する業界や、作ろうとするものによって、最高のCADソフトというのは変わってくるものだと言えます。

 

自分が使うCADソフトを決める時は、CADを使ってどんな仕事がしたいのかをよく考えて、決める必要があります。

 

ここで紹介したCADソフトの情報を参考に、自分に適したソフトを探してみてはいかがでしょうか。

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